連合環境Information

「第2回アジア・太平洋水サミット」参加報告

2013年6月26日


開催内容

(1) 開催日程 本会議:2013年5月19日(日)〜5月20日(月)
(2) 開催場所 タイ・チェンマイ「チェンマイ国際会議展示場」
(3) 参加者 2013年5月17日(金)〜5月20日(月)
連合本部:花井圭子総合政策局長、福井直幹社会政策局部長

 

第2回アジア・太平洋水サミットの概要

5月19〜20日にタイ・チェンマイで、2007年に大分・別府で開催されて以来6年ぶり2回目の「アジア・太平洋水サミット」が、アジア・太平洋水フォーラムの主催で開催された。

「第2回アジア・太平洋水サミット」では、「水の安全保障と水災害への挑戦:リーダーシップと責任」をテーマに、アジア・太平洋諸国の首脳や国際機関関係者らが、水資源確保や水害対策などに関する議論・合意を行うことが目的とされた。

10の国・地域の国家元首・首脳の他、30以上の国・地域の代表団、さらに、国際機関、民間セクター、学界、市民社会のリーダーらを含め2,000名以上が集い、首脳および閣僚級による本会議の他、本会議に先駆けて、水の安全保障や災害対策などに関する展示会が5月14日より、テクニカル・ワークショップが5月16日より行われた。

 

連合の取り組み

連合は、第19回中央執行委員会(4月)にて、「第2回アジア・太平洋水サミット」への対応について確認し、以下の通り、同会議への参加などを通じて、連合の政策の実現に向けた取り組みを行った。

 

(1)政府に対する要請活動
  • 連合は、本会議に先駆け、5月7日に国土交通省に対し、①水と公衆衛生、②健全な水環境の保全、③災害予防・対策、④各国の結束と協力、の4項目からなる「連合の基本的考え方」が、サミットで取りまとめる予定の「チェンマイ宣言」に反映されるよう、要請するとともに意見交換を行った。

 

(2)テクニカル・ワークショップへの参加
  • 5月16〜18日の期間で、水の安全保障や災害対策などの7つのテーマに関する議論を行う、テクニカル・ワークショップが開催された。
  • 連合は、5月17、18日に開催された、「グリーン成長に向けた水に関する取り組み」など、5つのテクニカル・ワークショップに参加し、それぞれのテーマに沿った議論を傍聴した。

 

 

(3)展示会への参加
  • 5月14日から期間中を通じて、水の安全保障や災害対策などの7つのテーマに関する、各国政府および企業やNPOなどによる多様な展示が行われた。
  • 連合は、自治労・全水道と協働し、展示会の視察し、各国の取り組みに関する情報収集を行った。また、団体会員として参画している「日本水フォーラム」のブースにて、①第2回アジア・太平洋水サミットに関する連合の基本的考え方、②東日本大震災への対応、③水基本法(仮称)の制定に向けた取り組みなどをまとめたリーフレット「連合からのメッセージ」(参考資料)を配布した。

 

 

 

 

会議の主要成果

本会議では、5月19日の閣僚級セッションで、テクニカル・ワークショップにおける議論内容を踏まえた7のテーマに関する議論が行われ、5月20日の閉会式において、今後の水の安全保障に関しての各国の協力、取り組みを促す「チェンマイ宣言」(別紙)が採択された。

「チェンマイ宣言」では、水と衛生が国際的課題の最優先事項であり、適切なリソースを配分することを改めて確認するとともに、水質汚染の削減、砂漠化の抑制、水質の向上や、災害リスクの低減をポストミレニアム開発目標(MDGs)に組み込んでいくことを推進することなど、アジア・太平洋地域で取り組む課題について13の項目が挙げられた。

 

第2回アジア・太平洋水サミットのまとめ

連合の取り組み、会議の主要成果にもとづき、第2回アジア・太平洋水サミットについて以下の通り評価する。

 

  1. アジア・太平洋地域各国の首脳をはじめとした多様な主体が集い、水問題に関する議論を展開するとともに、「チェンマイ宣言」の採択を通じて今後の取り組みの方向性について共有がはかられたことは、一定の意義があった。
  2. 今回取りまとめられた「チェンマイ宣言」については、「連合の基本的考え方」が概ね反映されており評価できる。また、災害リスクの低減の推進について強調されたことは、水関連災害が多発するアジア・太平洋地域として、今後世界における災害対策推進のイニシアティブを発揮するために意義があり、会議の成果として特に評価ができる側面である。
  3. ただし、「チェンマイ宣言」は、文書の性質上、数値的な目標を掲げその目標達成に向けて各国の取り組みを促進していくものではない。従って、今後のポストミレニアム開発目標(MDGs)の検討・合意とあわせ、各国は本宣言の主旨を踏まえ、各国との連携をはかりつつ自主的に自国の政策に反映をはかっていくことが肝要である。
  4. 展示会においては、2015年に「第7回世界水サミット」の開催が予定されている韓国の政府・企業ブースが会場の中心部分を占めており、特に強い存在感を示していた。わが国も官民一体のインフラ輸出の推進をはかっているが、アジア・太平洋地域や世界に対する日本の技術・経験の発信を、国際貢献を主眼に、これまで以上に強化していく必要がある。
  5. タイ政府をはじめとする各国政府および国際機関が中心となり、会議全般の運営がはかられ、民間セクターや労働組合を含むNPO・市民社会の参加の機会が乏しかった。今後に向けては、多様な主体の参画について十分な配慮をはかり、社会対話の促進を進めていく必要がある。

以 上

 

 

【 参考 】